ゴルフのアプローチの種類は?打ち方の基本やコツから練習方法までを解説

ゴルフのアプローチの種類は?打ち方の基本やコツから練習方法までを解説
ゴルフ練習方法

ゴルフのアプローチは、ランニング、ロブショット、ピッチ&ランと大きく分けて3種類あります。
それぞれの特徴を理解して状況別に使い分けできればスコアメイクにつなげられるので、アプローチについて知ることはとても大切です。

この記事では、ゴルフのアプローチの種類と打ち方の基本からコツまで紹介します。
アプローチで使うクラブの特徴やよくある悩みに対する解決方法も解説しているので、ゴルフでベストスコアを更新したい方はぜひご覧ください。

ゴルフのアプローチとは?

ゴルフのアプローチとは?

ゴルフのアプローチとは、グリーン周辺からピン(カップ)に近づけるショットのことをいいます。
グリーン周辺の明確な定義はありませんが、一般的にはグリーンまでの距離が50ヤード前後のショットをアプローチと呼ぶことが多いです。

ゴルフ初心者にとってはアプローチという言葉はあまりなじみのない単語かもしれませんが、アプローチがうまいとその後のパッティングもしやすくなります。
そのため、ピンに寄せるアプローチショットの重要性はとても大きく、このアプローチがうまくなれば上級者の仲間入りといえるでしょう。

ゴルフのアプローチの種類

ゴルフのアプローチの種類

ゴルフのスコアメイクに欠かせないアプローチですが、大きく分けて以下の3種類があります。

  • ランニング
  • ロブショット
  • ピッチ&ラン

この3つはボールが空中を飛ぶ時間(キャリー)とボールが転がっている距離(ラン)の割合が違います。
距離や傾斜などシチュエーションによってぴったりなアプローチは違うので、それぞれのアプローチについて詳しく解説します。

ランニング

ランニングアプローチは、ボールを少しだけ飛ばして大きく転がすことでカップに寄せる方法です。

アプローチの種類の中では一番ランの比率が高く、ボールを宙に浮かせずにランをメインで打ちます。
パターの延長のように転がせば良いので距離感がつかみやすく、初心者でも打ちやすいのがメリットです。

また、ミスショットが比較的少なく、多少トップやダフリがあっても次のパッティングでカバーできることが多いので、大きなミスにつながることもほぼありません。
転がすように打つので、グリーンの外から直接カップに入れるチップインが出やすいのも特徴です。

デメリットはボールを上げないため、ショット地点とカップの間にバンカーやウォーターハザードなどがある場合にはボールがハマってしまうので使えません。
砲台グリーンの場合も傾斜に負けてボールが転がり戻ってくることがあるので、状況を見て使い分けましょう。

使用するクラブは8番、9番アイアン、ピッチングウェッジ(PW)などロフトが立っているクラブがおすすめです。

ロブショット

ロブショットはボールを高く上げてキャリーで寄せるショットのことで、グリーンに落下後はほとんど転がらずピタッと止まります。
砲台グリーンでボールを高く上げたい場合やバンカーを超えてすぐにピンが切られている場合、下り傾斜の場合など、障害物を超えたいときに使う打ち方です。

うまく使えれば難しい状況を打破できることがメリットですが、一方でミスが起こりやすく、ミスショットをした場合のダメージも大きくなります。
難易度の高い打ち方なので中級者から上級者に向いており、初心者はあまり選択しないほうが無難です。

使用するクラブは54度以上のロフト角があるサンドウェッジ(SW)が多いです。

ピッチ&ラン

ピッチ&ランはアプローチの中でも一番基本的な打ち方で、ボールが空中にある時間と転がっている時間の割合がほぼ同じになるショットです。
グリーンエッジまで距離があってボールを浮かせたい場合や手前にバンカーやウォーターハザードなどがある場合に向いています。

ボールがどれくらい飛ぶかだけでなく、どれくらい転がるかまで計算するのがコツです。
また、グリーンの傾斜度合いによっては、思っている以上にボールが転がることがあるので注意しましょう。

使用するクラブは、ショートアイアンだとランが出やすいので、まだ慣れていない方にはアプローチウェッジ(AW)、ピッチングウェッジ(PW)がおすすめです。

ゴルフのアプローチの打ち方の基本

ゴルフのアプローチの打ち方の基本

ゴルフにおいて重要なアプローチですが、打ち方の基本を理解しているゴルファーは意外と多くありません。
何事もそうですが、基本をきちんと習得すればミスショットも減らせるので、まずは基本を習得しましょう。

アプローチの打ち方の基本としては、大きなスイングは不要なため、アドレスしたときのスタンス幅を狭めにとることです。
つい大きく振ってしまいグリーンオーバーにならないように、小さく振ることが大切です。

ゴルフのアプローチの打ち方のコツ

ゴルフのアプローチの打ち方のコツ

アプローチの基本は「スタンス幅を狭めにとること」「小さく振ること」ですが、ほかにも打ち方のコツがあります。

すぐに実践できる打ち方のコツは以下の通りです。

  • クラブを短めに持つ
  • ボールを右足寄りに置く
  • 10ヤードの距離感を覚える
  • ボールの軌道をイメージする
  • 小さく構える
  • 手首の形を保つ

詳しく紹介しますので、練習場や自宅などで試してみてください。

クラブを短めに持つ

アプローチの打ち方としてまず大事なのが、クラブを短めに持つことです。具体的には、グリップ部分の真ん中あたりを握るのがおすすめです。

ゴルフは飛距離に応じて適切な番手と打ち方があります。
ドライバーの場合はボールを遠くに飛ばすための打ち方が必要ですが、アプローチの場合はボールを飛ばしすぎてはいけません。
クラブを短く持てば体とボールが近くなり、ピンまでの距離感もつかみやすくなります。

ボールを右足寄りに置く

ボールの置く位置も大切です。アプローチの種類にもよりますが、アプローチを打つ場合は基本的にボールを右足寄りに置きます。

具体的には、スタンスの中心からボール1〜2個分右足に置くとよいです。
ボールを右足寄りに置くとクラブが最下点にいく前にインパクトできるので、ダフリやトップなどのミスショットを減らせます。

10ヤードの距離感を覚える

初めから50ヤードの距離で練習しようとするのではなく、まずは10ヤードの距離感を体に覚えさせるのもおすすめです。
飛距離を振り幅でコントロールしようとすると、大きく振りすぎてオーバーしてしまうため、小さな振り幅でボールを捉える感覚を養いましょう。

振り幅とスピードの両方をコントロールするとなるとミスが出やすくなるので、決まった振り幅で10ヤードの距離感を覚えることが大切です。
慣れてきたら、10ヤードの距離感を基準にスイングのスピードを調整して30ヤードや50ヤードの距離感もつかんでいきましょう。

ボールの軌道をイメージする

アプローチを打つときには、ボールの軌道をしっかりイメージしましょう。
なかなかイメージが持てない場合は、まずはクラブを持たずにボールを素手で持って下から投げる練習をしてみるのがおすすめです。

ボールを落としたいところに落とせるように、まずは素手で投げて距離感をつかんでください。
素手で投げるときにボールの軌道をイメージできるようになったら、クラブを使って練習してみましょう。

小さく構える

小さく構えることは、アプローチを打つときの姿勢で一番重要といっても過言ではありません。

スタンスは両足をくっつけるかボール1個分あけるくらいで十分です。
小さく構えれば窮屈になるので、物理的にクラブを大きくも速くも振れず、ボールが飛びすぎないようになります。

体重のかけ方は、両足に均等に体重をかけるのではなく、左足に6〜7割、右足に3〜4割という配分にするとダフリやトップなどのミスショットを防げます。

手首の形を保つ

アプローチを打つときは、右手首の角度を固定することが非常に重要です。

右手首の角度を固定しないと、クラブヘッドの入射角度が足りなくなり、ボールの手前を打ってしまいます。
角度を維持するためには、強く握りすぎず一定のリズムで最後まで体を振るようにしましょう。
右手首を固定して打てば、入射角度が安定してアプローチも安定するようになります。

ゴルフのアプローチの練習方法

ゴルフのアプローチの練習方法

ゴルフのアプローチは難しいと思う人も多いかもしれませんが、練習すればうまくなります。

アプローチを制すればスコアアップや90切りも夢ではありません。
ここではアプローチがうまくなる以下の練習方法を3つ紹介します。

  • ティーアップしたボールを打つ
  • 距離ごとに練習をする
  • 同じ距離をウェッジ3本で練習する

順番に解説していきます。

ティーアップしたボールを打つ

アプローチがうまくなる1つ目の練習方法は、高くティーアップしたボールを打つ練習です。
ティーアップすることで、下から入るとティーを打ってしまいますし、ボールの上のほうを打ってしまうとトップになってしまいます。

ボールの飛距離は一旦置いておいて、ボールにクリーンヒットできる感触をつかみましょう。
とくに入射角があまり安定しないと感じている方は、この練習をすることで入射角がキレイになります。

距離ごとに練習をする

2つ目の練習方法は、距離ごとに練習することです。

アプローチの距離は毎回同じとは限りません。
また、初心者の方はアプローチでなんとなく寄せたいという気持ちだけで打っていることも多いのではないでしょうか。

まずは10ヤードの距離感をつかむことで自分の基準を作りましょう。
同じ振り幅でクラブを振るスピードを変えて20ヤード、30ヤード、40ヤード、50ヤードにチャレンジしていくと、距離感をつかめるようになります。

同じ距離をウェッジ3本で練習する

3つ目の練習方法は、同じ距離をPW・AW・SWの3つのウェッジで練習する方法です。

同じ距離で打つと、それぞれのウェッジの特徴がわかります。
どれくらいボールが上がるかやどれくらいスピードが上がるか、キャリーとランの比率などを理解していると作戦を組み立てやすくなります。

自分にとってミートしやすいウェッジを知れるのもメリットです。

アプローチで使うクラブの種類

アプローチで使うクラブの種類

アプローチで使うクラブは、主に以下の5種類です。

  • サンドウェッジ
  • アプローチウェッジ
  • ピッチングウェッジ
  • アイアン
  • チッパー

場面や打ちたい弾道に合わせてクラブを使えるようになると、少ない打数でグリーンに乗せられます。

それぞれのクラブの特徴を解説するので、アプローチを打つ際の参考にしてみてください。

サンドウェッジ

サンドウェッジはソールにバウンスという膨らみがついているのが特徴のクラブです。

バウンスがあるおかげで砂ごとボールを掻き出しやすくなっていて、バンカーを越えたいときに使います。
ボールを上げやすいので、砲台グリーンや深いラフに入ってしまったときにも向いています。

アプローチウェッジ

アプローチウェッジは、サンドウェッジとピッチングウェッジの中間のようなクラブです。

名前の通りアプローチにぴったりのウェッジで、ロフト角が50〜52度あります。
ボールを上げやすく落ちてからも適度に転がるので、ピッチ&ランに向いているクラブです。

ピッチングウェッジ

ピッチングウェッジはランニングアプローチでよく使われるウェッジです。

ウェッジの中ではロフト角が45〜48度と大きく、アプローチウェッジよりもボールが転がりやすいです。
バウンスがあるので、ダフリやすい点には注意しましょう。

アイアン

アプローチではウェッジを使うことが多いですが、8番、9番アイアンなどのショートアイアンを使用することもあります。

メリットは、スイングの幅を小さくできてバウンスもないのでダフリにくいことです。
ウェッジはボールに対して触れる面積が狭く扱う技術も求められるので、初級〜中級者の方はショートアイアンがおすすめです。

チッパー

チッパーはカテゴリーとしてはアイアンと同じ仲間ですが、形はパターとアイアンの中間のような形をしているクラブです。
アプローチの中でも一番ポピュラーなピッチ&ランに特化しているので、ボールを優しく上げることもできます。

上級者は色々な打ち方ができるウェッジを好みますが、初心者やアマチュアの方は高い技術が求められないチッパーのほうが使いやすいでしょう。

ゴルフのアプローチの悩みと解消法

ゴルフのアプローチの悩みと解消法

ゴルフのアプローチがうまくなればスコアは良くなるとわかっているものの、なかなかうまくいかないとお悩みの方も多いでしょう。

ここではアプローチでよくある以下の悩みについて解消法を紹介します。

  • ダフリやトップ
  • シャンク
  • 左に出る

順番に解説していくので、上記のお悩みを抱えている方は参考にしてみてください。

ダフリやトップ

ゴルフを始めた人なら誰でも一度は悩むのがダフリやトップです。ダフリやトップの原因は、入射角が安定していないことにあります。

なぜ安定していないかというと、スイング中にグリップエンドが体に近くなったり離れたりするためです。
ボールを上げようとしてスイングの最下点がボールの手前側にずれたり、手首の角度が緩んだりしてしまうこともダフリの原因です。

トップはスイング時に上体が前にずれて最下点がボールの先になってしまったり、インパクトの瞬間に体が伸び上がってしまったりすることが原因です。

ダフリもトップも入射角が安定すれば解決されます。
入射角を安定させるためには、構えたときのグリップエンドとお腹の距離がスイング中に変わらないようにしましょう。
構えたときのグリップエンドとお腹の距離が変わらないように、お腹を左右に回転させる練習がおすすめです。

シャンク

クラブのネック部分がボールにあたることで、右方向に飛んでいってしまうのがシャンクです。

アプローチでシャンクが起こりがちな方は、体に緩みが出てるのが原因です。
アプローチは距離が短いので、ボールを大きく飛ばさないようにしようとすると、手首や上体、下半身など色々な部位に緩みが出やすくなります。

また、フェースが開いてしまうのもシャンクが起こる原因です。
体に緩みが出て、手元が浮いて体から離れるとフェースが開いてしまいます。

解決方法としては、手だけを前に出して打つのではなく、肩で振り幅を調整して上腕を閉じたまま胸を目標の位置に向けて振り抜くことが大切です。

左に出る

ボールが左に出てしまう一番の原因は、アドレス時にフェースが閉じていたり、左向きになっていたりしていることです。
左向きになっているとそのままボールも左に飛んでいってしまうので、目標位置に対してまっすぐか多少開くぐらいにしておきましょう。

ほかにも、構えるときに手元が下がっていることも原因です。手元が下がるとクラブのトゥ側が浮いてしまいます。
まっすぐ飛ばすためにはゴルフクラブのソールが全てつくことが大切なので、手元を下げないようにしましょう。

ゴルフのアプローチをマスターしましょう

ゴルフのアプローチをマスターしましょう

ゴルフのアプローチの種類や打ち方のコツ、クラブの特徴などを紹介しました。

ゴルフのアプローチをマスターすれば、スコアアップを実現できます。
100を切りたい方、グリーン周りから1打でのせられるようになりたい方は、ぜひ今回紹介した内容を参考に練習してみてくださいね。

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