ヘッドスピードにはシャフトの選びが重要?自分に合ったクラブを知る方法
ゴルフにおいて、ヘッドスピードは飛距離を左右する重要な要素です。
そして、ヘッドスピードはスイングでだけでなく、シャフト(クラブのヘッドとグリップの間の棒状の部分)によっても大きく左右されます。
そこでこの記事では、ヘッドスピードを出すためのシャフトの選び方について解説していきます。
最後まで読めば、ヘッドスピードを上げやすくなったり、シャフトを選びやすくなったりするでしょう。
ヘッドスピードを上げたい人や自分に合ったシャフトを選びたい人は、ぜひ参考にしてください。
ヘッドスピードとシャフトの関係
ヘッドスピードとは、スイングした際のクラブのヘッド部分の速度を表します。
ドライバーの場合、飛距離は「ヘッドスピード×5.5ヤード」で推定されます。
例えば、40m/sのスイングスピードなら、220ヤードの飛距離が出ることになります。なお、40m/sを時速に直すと時速144km/hになります。
つまり、ヘッドスピードを上げると飛距離が上がることになります。
ヘッドスピードにはシャフトが大きく影響します。シャフトが軽いとヘッドスピードは上がり、重たい場合はヘッドスピードが下がりやすくなります。
ただし、シャフトが軽い場合は、手打ちになってスイングがブレやすくなり、ダブりやトップの原因になりやすいです。逆にシャフトが重い場合は、下半身も使って振るため、ブレにくくなります。
ヘッドスピードを上げてもブレてしまうとショットが安定しなくなるため、軽すぎず、重すぎないシャフト選びをすることが重要です。
シャフトを選ぶ際に覚えておきたい要素
「シャフトを選ぶ際に気をつけるポイントは?」と気になっている人もいるでしょう。
シャフトを選ぶ際に覚えておきたいポイントは、次のとおりです。
- 重さ
- 硬さ
- トルク
- キックポイント
- 長さ
- 素材
一つずつ確認していきましょう。
重さ
上でもお伝えしたとおり、シャフトが軽すぎても、重すぎてもいいスイングをしにくいです。重さは40g台のものから120g台のものまであります。
実際にフィッテイングしてみて、自分に合った重さを選びましょう。気持ちよく振り切れるかを目安にするといいでしょう。
振り切れる範囲の重さのシャフトを選ぶとボールのブレが少なくなりやすいため、おすすめです。
硬さ
硬さも重要です。
柔らかいシャフトはヘッドスピードが遅い人向けです。逆に、ヘッドスピードが速い人にはしなりが少ない硬めのシャフトがおすすめです。
ヘッドスピードが遅くても、やわらかいシャフトで、しなりをうまく利用すると飛距離を上げられます。ヘッドスピードが速い人は、硬いシャフトを使うと、シャフトのしなりすぎを抑えてボールへの力のロスを減らせます。
なお、やわらかいシャフトはミスをすると打球が曲がりやすく、硬いシャフトは飛ばすためにパワーが必要なのが特徴です。
シャフトの硬さは柔らかい順に、次のように表記されます。
- L(レディース)
- A(アベレージ)
- R(レギュラー)
- SR(スティッフレギュラー)
- S(スティッフ)
- X(エキストラ)
ただし、数字的な基準がないため、例えば、同じ表記の「R」でもメーカーによって硬さは異なります。
なお、メーカーによっては「R1」「R2」などオリジナルの硬さの表記をしている場合もあります。最近では、どんなヘッドスピードにも対応した「マルチフレックス」という硬さのシャフトも登場しています。
トルク
トルクとは、シャフトがどのくらいねじれるかを表したものです。
数字が大きくなるほど、ねじれやすくなります。逆に、数字が低くなるほど、ねじれにくくなります。
ヘッドスピードが平均の42m/s以上で球を曲げたくないなら3.5以下、球をより飛ばしたいなら、3.5以上がおすすめです。
キックポイント
キックポイント(調子)とは、シャフトが一番しなる場所です。以下のような種類があります。
- 先調子(ロー):初心者向けで、飛距離が出やすい
- 中調子(ミドル):万人向けで、先調子(ロー)と元調子(ハイ)の特性を併せ持つ
- 元調子(ハイ):上級者向けで、ためを作りやすい
初心者には使いやすい中調子(ミドル)がおすすめです。
シャフトによっては、2か所がしなる「ダブルキック」という種類もあります。ダブルキックはためを作りやすく、ボールのつかまりにも優れています。
長さ
シャフトが長いほど飛距離が出やすくなりますが、扱いが難しくボールをとらえるのが難しくなります。ヘッドスピードが遅くても飛距離を出しやすいのが特長です。
逆に、シャフトが短いと飛距離は出しにくいですが、ボールのコントロールが簡単になります。ヘッドスピードが速い人は、シャフトが短くても飛距離を出せるため、コントロールを重視して短めのシャフトを使うのも選択肢のひとつです。
一般的なシャフトの長さは、ドライバーの場合約45.5インチ、約43インチのものは短尺、約45インチのものは長尺となります。
素材
シャフトには主に2種類の素材が使われます。
- スチールシャフト:金属製の素材でできたシャフト
- カーボンシャフト:炭素繊維の素材でできたシャフト
ドライバーには主にカーボンシャフトが利用されます。
スチールシャフトはねじれにくく、しなりにくいため、打球が安定しやすいです。また、カーボンシャフトに比べて価格が安いです。
ただし、重量があるため、女性やシニアは重いと感じるかもしれません。また、しなりが少ないため、飛距離を出すためにはパワーが必要です。
対して、カーボンシャフトはしなりやすいため、飛距離が出やすいです。また、手首にかかる負担はスチールシャフトよりも抑えられているため、手首にやさしいとされています。軽量なため、女性やシニアでも扱いやすいです。
ただし、価格が高くなりやすい点がデメリットです。
ヘッドスピード別のシャフトの選び方
シャフトの選び方をヘッドスピード別に紹介しています。
- ヘッドスピードが遅い場合
- ヘッドスピードが一般的な場合
- ヘッドスピードが速い場合
該当する部分だけ読んでみてください。なお、一般的なヘッドスピードは42m/sと言われています。
ヘッドスピードはゴルフの練習場やシミュレーションゴルフなどの計測器で測定可能です。また、費用はかかりますが、自分で測定器を購入して測定することも可能です。
ヘッドスピードが遅い場合
ヘッドスピードが遅い場合(42m/s以下)は、軽めのシャフト(40台、50g台)がおすすめです。
練習をしていくなかでヘッドスピードが上がった場合は、重めのシャフトにしましょう。
また、ヘッドスピードが遅い人はシャフトが硬すぎると、シャフトがしならず飛距離が出なくなる恐れがあります。やわらか目のシャフトを使うのが賢明です。
ヘッドスピードが一般的な場合
ヘッドスピードが一般的な場合(45m/s程度)、一般的な重さのシャフト(60g台)がおすすめです。
なお、ヘッドスピードが上がった場合は、重めのシャフトにしましょう。硬さは中間くらいのシャフトを選ぶとよいでしょう。
やわらかすぎるとしなり過ぎてボールに力が伝わりにくく、硬すぎるとしならずに飛距離が出にくくなります。
ヘッドスピードが速い場合
ヘッドスピードが速い(47m/s以上)場合、一般的な重めのシャフト(70g台)がおすすめです。
ヘッドスピードが下がってきた場合は、シャフトを軽めのものに変更しましょう。
また、ヘッドスピードが速い人がやわらかいシャフトを使うと、シャフトがしなりすぎてボールに力がうまく伝わらない恐れがあります。硬めのシャフトを選ぶとよいでしょう。
ヘッドスピードとシャフトが合っているときの影響
「ゴルフクラブはシャフトが命」と言われるほどシャフトは重要です。
ヘッドスピードとシャフトが合っている場合の影響は、気持ちよくスイングができ、ボールの初速が上がるため飛距離も出やすくなります。
また、シャフトの重さが合っていれば、ラウンドを回っても疲労が少なくて済むでしょう。
硬さがスイングスピードと合っている場合、しなりを活かして飛距離が出やすくなったり、しなりを抑えて自分の狙い通りの場所にボールを飛ばしたりできます。
気持ちよくラウンドを回りたいなら、自分のヘッドスピードに合ったシャフトを使いましょう。
ヘッドスピードとシャフトが合っていないときの影響
ヘッドスピードとシャフトが合っていない場合、思うようにスイングができず、ボールの初速が下がるため飛距離も出にくいです。
また、シャフトが軽すぎると打球がブレやすくなります。逆に、シャフトが重すぎるとラウンドを回っても疲労が少なくて済むでしょう。
硬さがスイングスピードと合っていない場合、飛距離が出にくいだけでなく、ショットが安定せず、狙った方向にボールが飛んでいく恐れもあります。
シャフトが合っていないと感じたら、一度シャフトを見直してみるといいでしょう。なお、「特定の番手だけうまくてない」という場合、シャフトが合っていない恐れがあるため、シャフトを一度見直してみるのが賢明です。
純正シャフトとカスタムシャフトの違い
純正シャフトとカスタムシャフトの違いも覚えておきましょう。
純正シャフトは、クラブにはじめから装着されているシャフトです。一方で、カスタムシャフトは後から自分で装備したシャフトです。
純正シャフトは、万人が使いやすいように設計されており、最初から付いているため費用が安いです。
逆に、カスタムシャフトは自分の個性に合わせて選べるため、シャフトにこだわりたい人にはおすすめです。ただし、後付けになるため、費用は純正シャフトよりかかります。また、自分に合ったシャフトを選ぶためには、シャフトに関する知識が求められます。
なお、最近は登場した「可変スリーブ」と呼ばれるヘッドとシャフトを簡単に付け替えられるクラブなら、シャフトの交換が簡単にできます。
まずはフィッティングしてみましょう
「どのシャフトが自分に合っているかわからない」という人もいるでしょう。
そんな人は、クラブのフィッティングをしてみましょう。フィッティングとは、ゴルフクラブが自分に合っているか試す作業です。
フィッティングをするとシャフトが自分に合っているかどうか判断できます。
初心者の人はつい遠慮してしまうかもしれませんが、ゴルフショップの店員に「フィッティングは可能ですか?」と確認してみましょう。
同じヘッドでシャフトの種類だけを替えてみると、シャフトの違いを感じやすいです。
フィッティングをすると、シャフト選びで失敗しにくくなるため、おすすめです。
自分に合ったゴルフクラブを選ぶ場合、シャフトだけでなくヘッドも重要になるため、お店の人や周りの上級者にアドバイスをもらうとよいでしょう。
スコアを伸ばすためにもゴルフクラブを選ぶ際にはフィッテイングを行うのが賢明です。きっと自分に合ったクラブを見つけられるでしょう。
自分に合ったシャフトを選びましょう
ヘッドスピードを上げつつ、ブレないスイングをするためには、自分に合ったシャフトを選びましょう。
自分に合ったシャフトを選ぶ自信がないという人は、お店でフィッティングをして自分に合ったクラブを試してみてください。
中には、「お店の人にシャフトを選んでもらったけど、今の自分に合っているか自信がない」という人もいるでしょう。
そんな人は、ゴルフスクールやプロのレッスンの活用をおすすめします。上級者がスイングをみながら、シャフトが自分に合っているのかを指導してもらえます。自分に合ったシャフトのポイントも教えてくれるでしょう。
また、ヘッドスピードを上げるためのアドバイスももらえます。自分ではなかなか気づけない改善点を教えてくれるため、独学で練習するよりも効率的にヘッドスピードを上げやすいです。
独学でヘッドスピードを上げたり、シャフトを選んだりするのは大変なので、ゴルフスクールやプロのレッスンを利用してみてください。
まずはゴルフスクールについて検索してみましょう。
気持ちよくラウンドを周り、スコアを上げるためにも、自分に合ったシャフトを選んでみましょう。シャフトを替えるだけでゴルフがより楽しくなるかもしれません。
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