ゴルフのウエッジの種類と正しい打ち方!覚えておきたいポイントとは?
「ウエッジの打ち方がわからない」という人も多いのではないでしょうか。
ドライバーほど飛距離を必要としない場面では必須のクラブですが、フルスイングすることはなく、思った通りの飛距離を出すことが難しいと感じるかもしれません。
この記事では、コースの中盤でのアプローチに必要なウエッジの打ち方について詳しく解説します。ウエッジの種類と選び方も解説しますので、参考にしてください。
ゴルフのウエッジとは?
ウエッジとは頭部の傾斜が最も大きいアイアンのことで、フェースが上を向いています。
一般的に、短い距離のショットを打つためのクラブです。
クラブの傾斜のことを、ロフトといいます。ボールを高く打ち上げるときやバックスピンをかけて止めたいときに使われ、ロフトの角度でウエッジを使い分けます。
逆に最もロフトの角度が小さいクラブをドライバーといい、飛距離を出すときに使います。
主に使われるウエッジの種類は、角度によって次の3種類です。
- ピッチングウエッジ(PW)
- サンドウエッジ(SW)
- アプローチウエッジ(AW)
順に解説します。
ピッチングウエッジ(PW)
ロフト角の目安:44°〜47°
ピッチングウエッジ(PW)はグリーンの周辺から、ボールを高めに打ち上げて転がす(ランニングアプローチ)ために使うウエッジです。
アイアンセットに含まれていることがほとんどですが、モデルやメーカーによってロフト角が違います。
アイアンセットにクラブを追加でそろえる場合は、ピッチングウエッジの角度を目安にするのがおすすめです。
サンドウエッジ(SW)
ロフト角の目安:55°〜58°
バンカーからボールを脱出させるのに適したウエッジですが、それ以外の一般的なアプローチにも使います。
バウンス角によって、バンカーや深いラフからのショットが打ちやすい初心者向けとされるサンドウエッジもあれば、スピンを利かせやすいものもあります。
アプローチウエッジ(AW)
ロフト角の目安:48°〜53°
アプローチウエッジはピッチングウエッジとサンドウエッジの間のロフト角のウエッジで、飛距離の差を埋めます。
アプローチウエッジは主にアプローチのときに使います。
グリーン周りでピッチ&ラン(半分上げて、半分転がす)が打ちやすいクラブです。
ゴルフのサンドウエッジの正しい打ち方
サンドウエッジはゴルフのラウンド中、特に使用頻度の高いクラブです。
「サンド」と名前がついているのでバンカーで使うと思われがちですが、アプローチでも使えます。
そこで、サンドウエッジの正しい打ち方について覚えておきましょう。次の3つについて解説します。
- 構え方
- 角度
- 振り方
バンカーでもフェアウェイでも使えるサンドウエッジをマスターすることで、確実にスコアが上がります。参考にしてみてください。
構え方
グリップを握ってからフェースを開いても、インパクトのときに元の位置に戻ってしまうため、フェースを開いてからグリップを握りましょう。
グリップの真ん中あたりを短く持ち、両足は打ちたい方向より少し左に向けます。11時の方向に30度くらいが目安です。
フェース面は1時方向、両足は11時方向ですが、ボールは常に体の正面に置きます。このようにクラブを持って構えることを「アドレス」といいます。
サンドウエッジの打ち方はアドレスが最も重要です。
角度
サンドウエッジで正しく打つには、まずフェース面を30度に開きます。30度とは時計でいうと、12時から1時の角度です。
フェース面が真上の12時方向を向いていたら、1時方向に30度開いてみましょう。練習するうちに自分に合ったフェースの角度がつかめてきます。
振り方
バンカーでボールを打つには、まず両足をぐりぐりと砂に沈めて足場を固めてから打ちます。次に両膝を少し曲げて腰を低めにして、下半身を安定させましょう。
そして、ボールは直接打たず、手前の砂を打ちます。
クラブヘッドで砂を打ち、砂の爆発でボールを出すことを「エクスプロージョン」といいます。直接ボールを打つとボールが上がらず、バンカーのあごに当たったりグリーンオーバーしたりしてしまいます。
ウエッジを使うときに覚えておきたいポイント
ウエッジは長い飛距離を狙うときは使いません。
残り80〜100ヤード程度の距離でなるべくピンに寄せるための、ウエッジを使うポイントをまとめておきましょう。
ポイントは次の3つです。
- グリップは短く持つ
- スタンスを狭くする
- 転がして狙う
一つずつ解説します。
グリップは短く持つ
残り100ヤード程度の飛距離の調整は、スイングの強弱ではなくグリップを短く持つことで行いましょう。
グリップの位置で調整したほうが、スイングの強さで調整するよりも安定します。短い飛距離を狙うときは、クラブが視界から外れないほうが調整しやすいです。
また短く持つことでクラブの重さを感じにくくなり、スイングが小さくなるので必然的に飛距離を落とせます。
スタンスを狭くする
ゴルフでいうスタンスとは立ち方のことです。残り100ヤード程度の場合は、スタンスが狭いほうが調整しやすいです。
長い飛距離を出したいときは、スタンスを広く取って体重移動したほうが伸びます。しかしウエッジで打つときは長い飛距離は必要ないので、スタンスを狭くしたほうがスイングが安定します。
転がして狙う
グリーン周りからのアプローチは、ピッチングウエッジで転がして寄せる(ランニングアプローチ)のがおすすめです。
ボールを高く上げて狙う(ロブショット)と、ミスしたときグリーンをオーバーすることが多くなって長いパットが残ったり、再度アプローチしなければならなくなったりします。
ランを長くして転がして狙えば、ショットをミスしたとしても距離感が狂いにくいので寄せやすいです。
ウエッジの選び方
「ウエッジを打つのは力加減が難しい」と思っていませんか。少しでもウエッジのミスを減らすなら、ウエッジの選び方から考えましょう。
ウエッジを選ぶときは、次のようなポイントを考慮するとよいでしょう。
- 他のクラブとのバランスを考える
- ソール幅の広さ
- バウンス角の大きさ
- ヘッドの大きさ
順番に解説します。
他のクラブとのバランスを考える
クラブセットに単品ウエッジを追加するなら、まずクラブセットに含まれているピッチングウエッジ(PW)のロフト角を調べましょう。
そして、ロフト角の間隔が均等になるようウエッジを選びます。アプローチウエッジ(AW)、サンドウエッジ(SW)を単品で2、3本追加するのがおすすめです。
例えばPWのロフト角が44°なら、50°と56°のウエッジを追加してロフトの間隔を6度ずつにします。
ソール幅の広さ
あまり注目されないソール幅ですが、アマチュアプレイヤーの場合はソール幅が広いほうがおすすめです。
理由はソール幅が広いほうがダフリに強いからです。
ソール幅が広いと地面を滑るので、刺さりにくく「ざっくり」ミスが減らせます。また、重心が下に集中するのでボールが上がりやすいです。
バウンス角の大きさ
バウンス角とはソールの出っ張り具合のことをいいます。
バウンス角が大きいと、少々ダフっても滑るので影響が少なく、地面に突き刺さりにくいです。ただし、大きすぎるのもソールが先に地面に当たってミスになるので注意しましょう。
12度から16度くらいの大きいバウンス角を「ハイバウンス」といいます。
0度から8度くらいのバウンス角が小さいものを「ローバウンス」といいます。
ダフリやすくはなりますが、芝の薄いところではボールを拾いやすいというメリットがあるので使い分けましょう。
ヘッドの大きさ
そして、やはりヘッドの大きさは重要です。アマチュアプレイヤーの場合は、ボールが当たる面が大きい方が当たりやすくなります。
総じて、なるべくミスしにくいウエッジを選ぶのが、スコアアップのポイントです。
ウエッジの注意点
長い飛距離は出せませんが、短い飛距離なら万能とも言えるウエッジの注意点は次のとおりです。
- 転がりやすい
- ざっくりしやすい
順に解説しましょう。
転がりやすい
グリーン周りで転がしてピンを狙う「ランニングアプローチ」という狙い方は、ピッチングウエッジが最適です。ウエッジのボールの転がりやすさがメリットになります。
ただ、あまり転がしたくない場面で使う、ボールを高く上げるロブショットやピッチエンドランという打ち方は、初心者には難しく感じることが多いでしょう。
練習が必要なショットですが、使いこなせれば確実に有利になり、ミスのカバーもできるようになります。
ざっくりしやすい
「ざっくり」とは、ウエッジが地面に刺さってしまうミスのことです。ボールがほとんど飛ばないので、精神的にも大きなダメージになりますよね。
原因はヘッドの入射角が鋭くなりすぎることにあります。初心者がうまく打とうとして起こすことの多いミスです。
ざっくりするミスを減らすには、まずはバウンス角が大きい、または、ソール幅が大きいウエッジを使いましょう。ヘッドが地面を滑るのでざっくりしにくくなります。
ウエッジを使いこなしましょう
ウエッジは長い飛距離を狙うクラブではないので、初心者の場合フルショットすることがなく力加減が難しくて、ざっくりミスやボールの上を叩いてしまう(トップ)ミスが起こりやすいです。
しかし、使いこなせれば転がして狙ったり高く上げたりバックスピンをかけて止めたりと、さまざまな打ち方ができて幅が広がります。飛距離の調整がしやすくなるので、スコアも確実に伸びるでしょう。
自分に合ったウエッジを選び、少しでもミスが少なくなるよう練習してみましょう。
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